制作会社を変更するときに受け取るべきデータとアカウント

データケース、管理鍵、撮影原版、配線、ライセンス媒体、サイト構造模型を旧担当と新担当が同じ台上で照合する企業資産の引き継ぎ現場

ホームページの制作会社を変更するとき、画面に見えるページだけを引き継げばよいわけではありません。WordPress、サーバー、ドメイン、DNS、メール、計測、ライセンスなどの情報が不足すると、更新できない、検索順位が落ちる、会社メールが止まる可能性があります。

旧会社との関係を悪化させず、現状を保全してから新会社へ移すことが重要です。受け取るものと安全な順序を解説します。

最初に契約を確認する

契約書、見積書、仕様書、利用規約を確認し、著作権、データ提供、解約予告、最低契約期間、移管作業、追加料金を整理します。

データケース、管理鍵、撮影原版、配線、ライセンス媒体、サイト構造模型を旧担当と新担当が同じ台上で照合する企業資産の引き継ぎ現場

月額制では、解約後にサイトを利用できない、データ買い取りが必要な場合があります。感情的に解約を通知する前に条件を確認します。

現状を止めずに棚卸しする

旧会社の権限を先に削除すると、調査や移管ができなくなります。まずサイト、契約、アカウント、機能、外部連携を一覧化します。

新会社には必要に応じて秘密保持契約を結び、現状調査を依頼します。

受け取るもの1:WordPress管理者権限

自社名義の管理者アカウントを受け取り、ログインできることを確認します。旧会社の共通IDをそのまま引き継ぐのではなく、新しい個別アカウントを作ります。

ユーザー一覧、役割、二要素認証、不要アカウントも確認します。

受け取るもの2:サイトファイルとデータベース

WordPress本体、テーマ、プラグイン、画像・PDF、設定ファイル、独自コードと、データベースのバックアップを受け取ります。

ファイルがあるだけでなく、検証環境へ復元できることを新会社と確認します。

受け取るもの3:テーマ・プラグイン情報

使用中と無効のテーマ・プラグインを一覧にし、役割、バージョン、独自改修、更新方法、ライセンスを確認します。

旧会社のライセンスで更新している場合、自社または新会社の契約へ切り替える費用と手順が必要です。

受け取るもの4:ドメイン

登録事業者、契約者名義、管理メール、更新期限、ネームサーバー、移管ロック、認証コードを確認します。原則として自社名義へ移します。

ドメイン移管とDNS変更は別の作業です。移管だけでサイトやメールを止めない計画を立てます。

受け取るもの5:サーバー

サーバー会社、契約名義、プラン、容量、PHP、データベース、管理画面、SFTP・SSHなど必要な権限を確認します。

旧会社の共有サーバーで個別アカウントを渡せない場合は、新サーバーへ移行します。

受け取るもの6:DNSと会社メール

DNSにはホームページだけでなく、会社メール、認証、外部サービスの設定があります。現在の全レコードを保存し、変更理由が分からないものも勝手に削除しません。

MX、SPF、DKIM、DMARCなどを含め、メール担当者と切り替え計画を共有します。

受け取るもの7:SSL・CDN・セキュリティ

SSL証明書、CDN、WAF、アクセス制限、監視、バックアップの契約と設定を確認します。サーバー移行時に再設定が必要な場合があります。

旧サービスを解約する前に、新環境で証明書とセキュリティが有効か確認します。

受け取るもの8:GA4・GTM・Search Console

自社のGoogleアカウントへ管理権限を付与し、過去データを維持します。新規プロパティを作り直す前に、既存の所有者、測定ID、GTMコンテナ、イベント、キーイベントを確認します。

二重計測を避け、移行後にタグが一回だけ発火することを確認します。

受け取るもの9:外部サービス

  • 問い合わせフォーム・メール送信
  • 予約・決済・会員
  • CRM・MA・チャット
  • 求人・地図・SNS
  • 画像・動画・フォント
  • 検索・多言語
  • ヒートマップ・広告

各サービスの契約名義、管理者、利用料、API、解約影響を確認します。

受け取るもの10:原稿・画像・デザイン

公開中の原稿、写真、動画、ロゴ、図版、元データと利用権を確認します。素材サイトやカメラマンのライセンス条件も必要です。

デザイン元データやソースコードは、契約上の納品範囲によって受領可否が異なります。

SEO移行資料

  • 現行URL一覧
  • タイトル・説明
  • インデックス状況
  • XMLサイトマップ
  • robots.txt
  • canonical
  • 構造化データ
  • 301リダイレクト
  • Search Consoleの警告
  • 主要検索流入ページ

URLを変える場合は、旧URLから新URLへの対応表を作ります。

運用・保守資料

更新マニュアル、バックアップ、障害履歴、改修履歴、月次レポート、未解決課題を受け取ります。誰がどの設定を変更したか分かる資料があると、新会社の調査時間を減らせます。

保守の終了日と、新保守の開始日に空白を作らないようにします。

安全な移管手順

  1. 契約と解約条件を確認する
  2. 自社の責任者と新会社を決める
  3. 現状のデータ・権限・契約を棚卸しする
  4. 最新バックアップを取得する
  5. 検証環境へ復元する
  6. 新サーバーと必要サービスを準備する
  7. URL・DNS・メールの切り替え計画を作る
  8. アクセスが少ない時間に移行する
  9. 表示・フォーム・メール・計測を確認する
  10. 問題がなければ旧契約と権限を終了する

旧環境をすぐ解約せず、戻せる期間を設けます。

検収項目

  • 全主要ページとスマートフォン表示
  • WordPress管理画面と記事更新
  • 画像・PDF・検索・カテゴリー
  • 問い合わせと自動返信
  • 予約・決済・会員
  • 会社メールの送受信
  • SSLとリダイレクト
  • GA4・GTM・Search Console
  • 表示速度とエラーログ
  • バックアップと復元

業務担当者にも実際の操作を確認してもらいます。

旧会社の権限を止めるタイミング

新環境が正常に動作し、必要資料を受領し、契約終了日を迎えた後に停止します。WordPress、サーバー、Google、外部サービスを一覧に沿って処理します。

共有していたパスワードや復旧コードは変更します。

円満に進める伝え方

変更理由を必要以上に非難せず、契約に沿って、必要データ、形式、期限、連絡窓口を明確に依頼します。新会社から技術的な質問をまとめて渡すと、旧会社の負担も減ります。

未払い費用や契約上の作業がある場合は先に整理します。

引き継ぎチェックリスト

  • 契約・著作権・解約条件
  • WordPress管理者
  • ファイル・データベース
  • テーマ・プラグイン・ライセンス
  • ドメイン・DNS・サーバー
  • SSL・CDN・WAF・バックアップ
  • メール設定
  • GA4・GTM・Search Console
  • 外部サービス
  • 原稿・画像・元データ
  • SEOのURL対応表
  • 保守・障害・改修履歴
  • 復元・移行・検収結果

まとめ

制作会社を変更するときは、WordPressデータだけでなく、ドメイン、サーバー、DNS、メール、ライセンス、計測、外部サービス、運用資料を受け取ります。

先に現状を保全し、検証環境で復元してから、サイトとメールを分けて慎重に切り替えましょう。新環境の検収後に旧契約と権限を終了すれば、公開停止やデータ損失のリスクを減らせます。

お問い合わせ

CONTACT

WEB制作、マーケティング、運用のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ