訪問看護・介護事業所のホームページに必要な情報

訪問範囲の地域地図を中心に、相談窓口・支援内容・営業時間・料金・連携・個人情報を表す異素材カードと電話、訪問バッグを配置した事業所情報設計

訪問看護ステーションや介護事業所のホームページは、単なる会社案内ではありません。利用を検討する本人・家族、ケアマネジャー、医療機関、地域包括支援センター、求職者が、「この事業所へ相談してよいか」「誰に、いつ、何を伝えればよいか」を判断するための実務資料です。

厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、所在地、運営方針、提供地域、営業時間、サービスの特色、利用者・従業者の状況などが比較材料として示されています。自社サイトでは公表情報と矛盾しない基本情報に加え、相談者が次に動ける具体性と、事業所らしい支援の考え方を伝えることが重要です。

最初に整理する3つの閲覧者

本人・家族

  • どのような状態・暮らしを支援するか
  • 自宅が対象地域に含まれるか
  • 料金や保険の考え方
  • 利用開始までの手順
  • 緊急時や夜間の対応
  • 相談時に何を準備するか

制度用語を知らなくても理解できる言葉で説明します。

訪問範囲の地域地図を中心に、相談窓口・支援内容・営業時間・料金・連携・個人情報を表す異素材カードと電話、訪問バッグを配置した事業所情報設計

ケアマネジャー・医療機関などの連携先

  • 受け入れ相談の窓口
  • 対応地域と時間
  • 対応可能な支援・体制
  • 指示書や情報共有の流れ
  • 空き状況の確認方法
  • 連携時に必要な書類

「何でもご相談ください」だけでなく、連携判断に必要な事実を短時間で確認できる構成にします。

求職者

  • 仕事の内容と一日の流れ
  • 訪問件数や移動の考え方
  • 教育・同行・相談体制
  • オンコールの運用
  • 記録方法と端末
  • 休日、待遇、選考の流れ

採用情報は利用案内と混ぜず、独立した入口を設けます。

トップページで伝える情報

ファーストビューには、最低限次を置きます。

  • 事業所名とサービス種別
  • 主な対応地域
  • 相談受付時間
  • 電話・相談フォームへの導線
  • 本人・家族向け、連携先向け、採用向けの入口

「地域に寄り添う」「安心を届ける」といった抽象表現だけでは違いが分かりません。誰に、どの地域で、どのような支援を提供する事業所かを先に示します。

サービス内容

支援の対象

対象を断定的に広げず、実際の指定・体制・職種・経験に合わせて説明します。

  • 高齢者への在宅支援
  • 退院後の生活支援
  • 慢性疾患の療養支援
  • 認知症のある方への支援
  • 終末期の支援
  • リハビリテーション
  • 家族への相談支援

医療行為や専門的ケアを掲載するときは、個別の状態、主治医の指示、契約、職員体制などによって対応が異なることを明記します。

できること・できないこと

相談者が誤解しやすい項目は、例を用いて範囲を示します。

確認項目 掲載する内容
対応サービス 実際に提供する支援と条件
対象制度 医療保険・介護保険などの一般的な考え方
対応職種 在籍・配置している職種
対応時間 通常訪問、相談受付、緊急連絡を分ける
個別判断 状態や地域により確認が必要な内容

ホームページだけで適否を決めさせず、判断が必要なケースは相談窓口へつなぎます。

対応地域

市区町村名だけでなく、実際の訪問範囲を分かりやすく示します。

  • 通常の対応地域
  • 境界地域は要相談であること
  • 事業所からのおおよその移動範囲
  • 冬季・交通事情による調整
  • 地域外相談への案内

札幌市では区が広く、同じ区内でも移動時間が異なります。地図を使う場合も、円を描くだけで確約せず、住所確認後に回答する運用と合わせます。

営業時間・連絡体制

次を分けて表示します。

  • 事業所の営業時間
  • 電話相談の受付時間
  • 通常訪問の時間帯
  • 24時間連絡体制の有無と対象
  • 緊急時の連絡方法
  • 休業日

「24時間対応」と書く場合、誰でもいつでも新規相談できる意味なのか、契約利用者向けの連絡体制なのかを明確にします。生命に関わる緊急時の案内も、事業所の運用に沿って掲載します。

利用開始までの流れ

一般的な流れの例

  1. 本人・家族・支援者から相談
  2. 状況と希望地域を確認
  3. 主治医・ケアマネジャー等と連携
  4. 面談・説明・契約
  5. 訪問計画を調整
  6. 利用開始

制度や個別事情で異なるため、「必ずこの順番」と断定しません。相談時に必要な情報として、住所、連絡先、現在の支援状況、希望内容、主治医・担当者などを案内するとやり取りが円滑になります。

料金・保険

料金ページは、安さを訴える場所ではなく、負担の仕組みを理解してもらう場所です。

  • 適用される制度によって異なること
  • 自己負担割合
  • 基本料金と加算の考え方
  • 交通費・時間外など保険外費用
  • キャンセルの扱い
  • 正式な金額は個別確認となること

料金表を掲載する場合は、基準日、税込・非課税の扱い、対象制度、地域区分などを確認し、改定時に更新します。古いPDFだけが検索結果に残らないよう、差し替えと転送も管理します。

事業所概要と運営情報

  • 法人名・事業所名
  • 事業所番号
  • 所在地・連絡先
  • 管理者
  • 指定年月日
  • 営業日・営業時間
  • サービス提供地域
  • 運営方針
  • 苦情・相談窓口
  • 関連事業所
  • 介護サービス情報公表システムへのリンク

公表システム、自治体情報、自社サイトで名称・住所・電話番号・時間がずれていないか定期的に確認します。

職員紹介

顔写真の多さより、支援体制が分かることが重要です。

  • 職種と役割
  • 経験領域
  • 研修・教育の考え方
  • チームでの情報共有
  • 他機関との連携
  • 担当者不在時の引き継ぎ

資格や人数は更新日を付け、退職者の情報を残しません。「経験豊富」など根拠の曖昧な表現より、どのように相談・共有・確認しているかを示します。

写真で伝える内容

利用者の生活場面を無理に撮影しなくても、事業所の実態は伝えられます。

  • 事業所の外観と入口
  • 相談スペース
  • 訪問準備の様子
  • バッグや衛生用品の管理
  • 記録・申し送りの環境
  • 研修・カンファレンス
  • 車両や訪問エリア
  • 職員の自然な仕事風景

利用者宅、顔、氏名、書類、端末画面、薬、住所、車両ナンバーなどが写り込まないよう確認します。素材写真を使う場合は、実際の職員・設備と誤認させない表示にします。

個人情報と問い合わせフォーム

個人情報保護委員会と厚生労働省の医療・介護分野向けガイダンスでは、氏名や顔だけでなく、身体・職種・評価、映像・音声なども個人情報になり得るとされています。フォームでは必要最小限の情報だけを受け取ります。

初回フォームの項目例

  • 相談者の区分
  • 氏名
  • 連絡先
  • お住まいの市区町村
  • 希望する連絡方法・時間帯
  • 相談概要
  • 同意確認

診断名、詳細な病歴、画像、紹介状などを通常の問い合わせフォームへ安易に入力させません。詳細情報を安全に受け取る方法は別途定めます。フォーム送信後の通知メールにも、入力内容をすべて平文で載せない設計を検討します。

プライバシーポリシーと安全管理

  • 利用目的
  • 取得する情報
  • 第三者提供
  • 委託
  • 保存期間
  • 安全管理
  • 開示等の窓口
  • Cookie・アクセス解析
  • 改定日

Web制作会社だけでなく、フォーム、サーバー、メール、予約サービス、アクセス解析などの委託先とデータの流れを把握します。職員が個人端末へ転送する運用になっていないかも確認します。

連携先向けページ

ケアマネジャーや医療機関が知りたい情報を1ページにまとめます。

  • 相談対象
  • 対応地域
  • 相談受付時間
  • 受け入れ確認の方法
  • 担当窓口
  • 情報提供の方法
  • 連携開始までの流れ
  • パンフレット・書式
  • 最新のお知らせ

空き状況を掲載する場合は更新日時と確認方法を示し、リアルタイムの確約ではないことを明記します。

採用ページ

利用者向けの柔らかいメッセージだけでは、求職者は働き方を判断できません。

  • 募集職種と雇用形態
  • 業務範囲
  • 対応地域と移動手段
  • 一日の流れ
  • オンコール
  • 教育・同行
  • 記録と情報共有
  • チーム構成
  • 休日・待遇
  • 選考方法

実際の運用に基づく数字や例を使い、架空の職員コメントは掲載しません。

検索で見つけてもらう設計

ページを分ける

  • 訪問看護とは
  • サービス内容
  • 対応地域
  • 利用の流れ
  • 料金
  • 連携先向け
  • 採用情報
  • よくある質問

1ページにすべて詰め込まず、検索意図と閲覧者に合わせます。

地域名を正確に使う

「札幌 訪問看護」などを文章へ繰り返すのではなく、所在地、提供地域、交通、地域連携の実態として記載します。対応していない地域のページを量産しません。

構造化された回答を作る

見出し、表、箇条書き、FAQを使い、検索エンジンや生成AIが、対象、地域、時間、料金、相談手順を誤解しにくい形にします。重要な条件は画像内の文字だけにせず、本文でも記載します。

更新体制

項目 確認の目安
電話・時間・休業日 変更時と毎月
対応地域・受け入れ案内 変更時と定期
料金・制度説明 改定時
職員・採用 入退職・募集変更時
書式・PDF 改定時
プライバシーポリシー サービス・委託先変更時

更新責任者を決め、ページ末尾に確認日を表示します。

効果測定

  • 電話ボタンのクリック
  • 相談フォーム開始・完了
  • 連携先向けページ閲覧
  • 対応地域ページ閲覧
  • PDF閲覧
  • 採用応募
  • 検索語句と閲覧ページ

相談完了数だけでなく、誰向けの導線から相談に至ったかを確認します。フォーム内に健康情報を入力させている場合、その内容をアクセス解析へ送らないよう設定します。

公開前チェックリスト

  • サービス種別と対象が明確
  • 対応地域と境界地域の扱いを掲載
  • 営業時間・相談受付・緊急連絡を分けた
  • 利用開始までの流れを説明
  • 料金の前提と更新日を明記
  • 公表システムと基本情報が一致
  • 連携先向け窓口を用意
  • 写真・書類・端末に個人情報が写っていない
  • フォーム項目を必要最小限にした
  • プライバシーポリシーと委託先を確認
  • 採用情報を実際の働き方に合わせた
  • 更新担当者と確認日を決めた
  • 問い合わせ計測にセンシティブ情報を送っていない

よくある質問

空き状況は掲載した方がよいですか

連携先には役立ちますが、更新できない表示は混乱を招きます。更新日時、対象サービス、最終確認が必要なことを示し、電話や専用フォームにつなぎます。

利用者の写真は必要ですか

必須ではありません。事業所設備、準備、研修、職員の仕事風景でも支援体制は伝えられます。利用者を撮影する場合は、利用契約とは分けて自由意思で同意を得て、使用媒体・期間・撤回方法を明確にします。

料金を簡単に書くと誤解されませんか

自己負担だけを大きく示すのではなく、制度、割合、加算、保険外費用、個別確認が必要なことを同じ場所で説明します。更新できる担当者も決めます。

ホームページと公表システムは同じ内容でよいですか

基本情報は整合させますが、自社サイトには利用開始の流れ、相談方法、支援の考え方、連携方法、採用など、実際の判断と行動を助ける情報を加えます。

参考にした公的情報

  • 厚生労働省「介護サービス情報の公表制度」
  • 介護サービス情報公表システム「最初にお読みください」
  • 個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」

制度・料金・指定基準は変更されることがあります。公開前に所管行政、関係団体、専門家の最新情報を確認してください。

まとめ

訪問看護・介護事業所のホームページでは、対象、提供地域、時間、料金、利用手順、連携窓口を具体的に示し、本人・家族、連携先、求職者の入口を分けます。同時に、個人情報を必要以上に集めず、写真・フォーム・解析まで含めて安全に管理することが欠かせません。

株式会社サーハビーでは、札幌・北海道の事業所向けに、情報整理、ページ設計、写真方針、検索対策、問い合わせ導線、GA4計測、更新運用まで支援しています。制度の説明を並べるだけでなく、相談者が迷わず次の行動へ進めるホームページを一緒に設計します。

お問い合わせ

CONTACT

WEB制作、マーケティング、運用のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ