実績ページが営業に効く理由と掲載内容の作り方

複数案件の制作前の課題、調査・設計工程、完成成果物を順に展示して営業判断を助ける企業ギャラリーの実績展示壁

実績ページは、完成したホームページの画像や顧客ロゴを並べるだけの作品集ではありません。見込み客が「自社と似た課題へ対応できるか」「どこまで任せられるか」「どのような考え方で進めるか」を確認する営業資料です。

BtoBでは、サービス説明だけで能力を判断しにくいため、実際の課題、制約、提案、工程、担当範囲、成果を示す実績が重要です。本記事では、営業に効く実績ページの作り方を解説します。

実績ページが営業に効く5つの理由

1. 抽象的な強みを証明できる

「丁寧」「提案力」「伴走」と書くだけでは差が分かりません。どの課題をどう整理し、何を提案し、どのように確認したかを事例で示すと、強みが具体化します。

複数案件の制作前の課題、調査・設計工程、完成成果物を順に展示して営業判断を助ける企業ギャラリーの実績展示壁

2. 自社に対応できるか判断できる

業種、企業規模、商圏、課題、担当範囲が分かると、見込み客は自社との共通点を見つけられます。

3. 商談前の説明を減らせる

費用、期間、進め方、原稿、写真、公開後の支援などを事例で説明すると、初回商談が具体的になります。

4. 社内稟議に使える

担当者が上司や経営者へ説明するとき、同様の課題と成果を持つ事例は判断材料になります。

5. 検索・AI検索の一次情報になる

自社が実際に行った仕事は、他社記事の要約では作れない一次情報です。サービス、地域、業種、課題との関係を明確にできます。

1. 誰に読んでほしい実績かを決める

掲載前に対象を決めます。

  • 業種
  • 会社規模
  • 地域
  • 発注担当者
  • 課題
  • 検討段階
  • サービス

「有名企業だから」だけで選ばず、今後受けたい相談へつながるかを判断します。

2. 一覧ページと個別ページを分ける

一覧ページ

  • サムネイル
  • 顧客または匿名属性
  • 業種
  • 提供サービス
  • 主な課題
  • 短い成果
  • 絞り込み

個別ページ

  • 背景
  • 課題
  • 提案
  • 工程
  • 担当範囲
  • 成果
  • 顧客の声
  • 関連サービス

一覧で比較し、個別ページで詳しく判断できる構造にします。

3. 冒頭に事例の要約を置く

最初に次をまとめます。

  • 顧客の業種・地域
  • 依頼内容
  • 制作前の課題
  • 自社の担当範囲
  • 制作期間
  • 主な結果

長い物語を読む前に、自社と関係する事例か判断できます。

4. 顧客の背景を説明する

  • どのような事業か
  • 誰が顧客か
  • どの地域で活動するか
  • どのような営業・採用を行うか
  • なぜ今回の相談が必要になったか

顧客紹介文を公式サイトから無断転載せず、掲載内容を確認してもらいます。

5. 制作前の課題を具体化する

  • 問い合わせが少ない
  • サービスの違いが伝わらない
  • 更新できない
  • 採用候補者が仕事内容を理解できない
  • サーバー・管理情報が不明
  • スマートフォンで使いにくい
  • 計測できていない

「古かったからリニューアル」だけでなく、業務や顧客への影響まで説明します。

6. 制約条件を示す

実務では理想だけで進みません。

  • 予算
  • 納期
  • 社内の確認体制
  • 原稿・写真
  • 既存システム
  • 法務・業界規制
  • サーバー・ドメイン
  • 公開できない情報

制約の中で何を優先したかが提案力を伝えます。

7. 調査と判断過程を書く

  • 既存サイト分析
  • 顧客・競合調査
  • アクセスデータ
  • ヒアリング
  • 営業資料
  • 顧客質問
  • 優先順位

結果だけでなく、なぜその構成・表現・機能を選んだかを説明します。

8. 提案内容を課題と対応させる

課題 提案 実装・成果物
サービスの違いが不明 顧客課題別に整理 サービス詳細・比較
実績が伝わらない 判断過程を掲載 個別事例ページ
更新できない 運用を簡素化 WordPress・マニュアル
成果が測れない イベントを定義 GA4・GTM・ダッシュボード

課題と施策の関係が分かるようにします。

9. 自社の担当範囲を明示する

  • 戦略
  • 情報設計
  • 原稿
  • 取材
  • 写真
  • デザイン
  • コーディング
  • WordPress
  • サーバー移転
  • SEO
  • 計測
  • 保守

顧客や他社が担当した範囲も区別します。すべてを自社実績のように見せません。

10. 工程と期間を説明する

例:

  1. 現状調査
  2. ヒアリング
  3. 構成・要件
  4. 原稿・撮影
  5. デザイン
  6. 実装
  7. テスト
  8. 公開
  9. 計測・改善

期間には、顧客確認、素材準備、外部審査などの条件も書きます。

11. 成果を正確に示す

定量成果

  • 問い合わせ
  • 有効商談
  • 採用応募
  • 自然検索流入
  • ページ閲覧
  • 更新時間
  • 問い合わせ対応工数

定性成果

  • 営業説明がしやすくなった
  • 顧客の質問が具体的になった
  • 社内で更新できるようになった
  • 採用候補者の理解が深まった

数字には期間、比較対象、母数、計測方法を付けます。

12. 因果関係を誇張しない

問い合わせ増加には、広告、営業、季節、価格、商品力なども影響します。

  • 「サイトだけで売上が増えた」と断定しない
  • 顧客側の施策を明示する
  • 比較期間を揃える
  • 小さい母数を一般化しない
  • 実施直後の短期値だけで結論を出さない

成果がまだ出ていない場合は、基盤整備や運用変化を正直に示します。

13. 顧客の声を質問形式で集める

  • 相談前に何に困っていたか
  • なぜ依頼先として選んだか
  • 進行中に安心した点
  • 完成後に何が変わったか
  • 今後どう活用したいか

都合のよい文章へ書き換えず、顧客へ確認します。

14. 画像を証拠として使う

  • 公開画面
  • スマートフォン表示
  • 制作前後
  • 情報設計
  • 写真撮影
  • 運用画面
  • 実際の成果物

顧客情報、管理画面、個人情報、未公開数字を隠します。無関係なAI生成画像を実績写真として使いません。

15. 掲載許可を取る

確認項目は次の通りです。

  • 会社名・ロゴ
  • 担当者名・顔写真
  • 画面・写真
  • 課題
  • 数字
  • 顧客コメント
  • 公開期間
  • 修正・削除の連絡先

契約時に実績掲載の扱いを決め、公開前に最終確認します。

16. 匿名事例でも具体性を保つ

会社名を出せなくても、特定されない範囲で次を示せます。

  • 業種
  • 地域の広さ
  • 会社規模の範囲
  • 課題
  • 担当範囲
  • 工程
  • 成果

複数の特徴を組み合わせると特定される場合があるため、顧客と確認します。

17. 関連ページへ内部リンクする

  • 実績一覧
  • 関連サービス
  • 料金
  • 制作の流れ
  • 関連記事
  • お問い合わせ

サービスページからも、同じ課題・業種の実績へリンクします。

18. CTAを事例に合わせる

  • 同様の課題について相談する
  • このサービスの内容を見る
  • 費用の考え方を見る
  • 制作の流れを確認する

単に「お問い合わせ」ではなく、事例との関係を保ちます。

19. 営業で使える形式にする

  • URLを短く分かりやすくする
  • PDF化できる構成
  • 事例一覧の絞り込み
  • 商談前メールで案内
  • 提案書からリンク
  • 社内チャットで共有

公開サイトと営業資料で数字や条件が食い違わないよう管理します。

20. 公開後に更新する

  • 追加成果
  • 公開後の改善
  • 新しい顧客コメント
  • サービス変更
  • 古い画面
  • リンク切れ

プロジェクト完了時だけでなく、3か月・6か月などで追記すると運用実績が伝わります。

実績ページの基本構成

タイトル
事例の要約
顧客・事業の背景
制作前の課題
制約条件
調査・提案
制作・支援内容
自社の担当範囲
工程・期間
成果
顧客の声
公開後の運用
関連サービス・相談

よくある失敗

  • 画面画像だけを並べる
  • 顧客ロゴだけで権威を演出する
  • 課題と提案の関係がない
  • 自社の担当範囲が不明
  • 成果の期間・母数がない
  • 顧客の許可がない
  • 全事例が同じ抽象文
  • 古い画面を放置する
  • 問い合わせへの導線がない
  • 架空事例やAI生成の顧客を掲載する

よくある質問

実績は何件必要ですか?

固定の本数はありません。主要サービス・顧客課題・業種を判断できる代表事例から作ります。

成果数字がないと掲載できませんか?

掲載できます。課題、判断、工程、運用変化など、確認できる事実を具体的に示します。

顧客名を出せない案件は価値がありませんか?

匿名でも担当範囲と判断過程を具体化できます。特定リスクと掲載許可を確認します。

小さい案件も掲載しますか?

今後受けたい相談と関係し、得意な進め方を示せるなら価値があります。金額や知名度だけで選びません。

制作前の画面を載せてもよいですか?

顧客の許可と権利を確認します。問題点を攻撃的に表現せず、改善の背景として扱います。

まとめ

実績ページは作品画像ではなく、顧客の課題、制約、調査、提案、工程、担当範囲、成果を示す営業資料です。見込み客が自社との共通点を見つけ、依頼した場合の進め方を想像できる内容にします。

成果を誇張せず、期間・母数・計測方法、顧客側の取り組み、掲載許可を明示します。サービス、料金、流れ、問い合わせと内部リンクし、営業現場でも使える資産として更新します。

株式会社サーハビーでは、札幌の企業を中心に、制作事例の取材、文章構成、実績ページ制作、掲載許可の整理、GA4による問い合わせ貢献の確認まで支援しています。実績はあるのにうまく伝わっていない場合も、営業で聞かれる質問から再構成します。

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