GA4でホームページの成果を測る基本指標

流入・訪問・閲覧・エンゲージメント・問い合わせ成果を複数の計測レンズで俯瞰するアクリル製データ模型

GA4を開くと、ユーザー、セッション、表示回数、イベント、エンゲージメントなど多くの数字が並びます。しかし、数字を眺めるだけではホームページの改善にはつながりません。大切なのは「誰に来てほしいか」「どの行動を成果とするか」を先に決め、流入から問い合わせまでを一続きで見ることです。

本記事では、BtoB企業のホームページ担当者が最初に確認したいGA4の基本指標と、数字を改善へつなげる見方を解説します。

最初に測定目的を決める

GA4を設定する前に、ホームページの役割を整理します。

流入・訪問・閲覧・エンゲージメント・問い合わせ成果を複数の計測レンズで俯瞰するアクリル製データ模型
  • 新規問い合わせを増やす
  • 資料請求を増やす
  • 電話やメールでの相談を増やす
  • 採用応募を増やす
  • 営業前の理解を深める
  • 既存顧客へ情報を届ける

目的が違えば、重視するイベントも変わります。BtoBサイトでは問い合わせ件数だけでなく、サービスページ閲覧、事例閲覧、料金・会社情報の確認など、検討途中の行動も併せて見ます。

基本指標の早見表

指標 分かること 主な使い方
ユーザー 訪問した人の規模 認知の広がりを確認
新規ユーザー 初めて訪れた人 新規流入施策を評価
セッション 訪問のまとまり 流入機会の増減を確認
表示回数 ページが見られた回数 コンテンツ需要を把握
エンゲージメント率 意味のある訪問の割合 流入と内容の適合を確認
イベント数 計測した行動の回数 閲覧・クリック・送信を把握
キーイベント 事業上重要な行動 問い合わせなどの成果を評価
セッションのキーイベント率 成果が起きた訪問の割合 流入品質や改善効果を比較

1. ユーザーを確認する

ユーザー数は、指定期間にサイトを利用した人の規模を示します。GA4には総ユーザー、新規ユーザー、アクティブユーザー、リピーターなどがあります。

単月の増減だけで判断せず、前年同月や前月と比較します。広告開始、ブログ公開、季節性、採用活動など、変化の理由も記録しておきます。

注意点

  • ユーザー数と実人数は完全には一致しない
  • 同じ人でも端末やブラウザが違うと別に扱われる場合がある
  • Cookie同意や計測制限の影響を受ける
  • ユーザー増加だけでは商談成果を判断できない

2. セッションで訪問機会を見る

セッションは、一定時間内に行われた一連の操作です。GA4では、現在セッションがない状態でページや画面が表示されると始まり、初期設定では30分間操作がないと終了します。

ユーザー数が同じでもセッションが増えていれば、再訪が増えた可能性があります。検討期間が長いBtoBでは、複数回訪問して問い合わせへ進むことも珍しくありません。

3. 表示回数とページを組み合わせて見る

表示回数はページが表示された合計回数です。人気ページを知る入口になりますが、多いだけで成果ページとは限りません。

次を組み合わせます。

  • ページタイトル・URL
  • ユーザー数
  • 平均エンゲージメント時間
  • キーイベント
  • 流入元
  • 次に見られたページ

ブログの表示回数が多くてもサービスページや問い合わせへ進まない場合は、関連記事、サービス案内、事例、CTAのつなぎ方を見直します。

4. エンゲージメント率で訪問の質を見る

GA4のエンゲージメント セッションは、次のいずれかを満たした訪問です。

  • 10秒を超えて継続した
  • キーイベントが発生した
  • 2回以上のページまたは画面表示があった

エンゲージメント率は、全セッションに占めるエンゲージメント セッションの割合です。直帰率はその反対です。

数値が低いときは、全体平均だけでなく流入元、ランディングページ、端末別に分けます。検索意図とページ内容の不一致、スマートフォンでの読みづらさ、表示速度、広告訴求とのずれなどを確認します。

5. イベントで具体的な行動を見る

GA4はページ閲覧だけでなく、ユーザー行動をイベントとして計測します。

自動収集イベント

first_visitsession_startuser_engagementなどは基本設定で自動的に収集されます。

拡張計測機能

設定により、スクロール、離脱クリック、サイト内検索、動画、ファイルダウンロードなどを計測できます。

推奨イベント

Googleが用途と名称を定めているイベントです。問い合わせフォームの送信にはgenerate_leadが推奨されています。

イベント名を独自に乱立させず、推奨イベントで表現できる行動はその仕様に合わせます。

6. キーイベントで事業成果を見る

キーイベントは、事業にとって特に重要な行動として指定したイベントです。BtoBサイトでは、例えば次を候補にします。

  • 問い合わせ完了
  • 資料請求完了
  • 見積もり依頼完了
  • 採用応募完了
  • 電話発信
  • 重要資料のダウンロード

フォームを開いただけのform_startと、正常に送信が完了したgenerate_leadは分けます。成果指標には、原則として完了を示すイベントを使います。

7. キーイベント率で比較する

件数だけでは、流入量の多い施策が有利に見えます。セッションのキーイベント率も確認すると、訪問に対してどの程度成果が生まれたか比較できます。

例として、広告Aが100セッションで5件、広告Bが500セッションで10件なら、件数はBが多い一方、率はAが高くなります。費用や商談品質まで含め、継続判断を行います。

8. 流入元・メディアで施策を評価する

「集客」レポートでは、自然検索、広告、SNS、メール、参照サイトなどを確認できます。

  • 自然検索:記事・サービスページのSEO
  • 有料検索:検索広告
  • Organic Social:通常のSNS投稿
  • Email:メールマガジンや案内メール
  • Referral:他サイトのリンク
  • Direct:流入元を判別できない訪問を含む

SNS、メール、QRコードには統一したUTMパラメータを付けます。表記揺れがあると同じ施策が別行に分かれます。

9. ランディングページで入口を評価する

ランディングページは、そのセッションで最初に見られたページです。入口別に次を比べます。

  • セッション
  • エンゲージメント率
  • キーイベント数・率
  • 新規ユーザー
  • 流入元

アクセスが多く成果率が低いページは、問い合わせだけを強く促すのではなく、読者の次の疑問に答える導線を追加します。

10. GA4だけで結論を出さない

GA4はサイト内行動を把握する道具です。次の情報と組み合わせます。

  • Search Console:検索語句、表示回数、掲載順位
  • 広告管理画面:費用、表示、クリック
  • CRM・商談管理:商談化、受注、売上
  • 問い合わせ内容:相談の具体性や適合度
  • ヒートマップ:クリック位置やスクロール状況
  • 顧客・営業担当者の声:数字だけでは分からない背景

問い合わせが増えても対象外の相談ばかりなら、成果とは言い切れません。

毎月の確認手順

  1. 計測エラーや急なゼロがないか確認する
  2. ユーザーとセッションを前月・前年同月で比較する
  3. 流入チャネル別の増減を見る
  4. ランディングページ別に成果を比べる
  5. generate_leadなどのキーイベント件数と率を見る
  6. 問い合わせ内容・商談結果と照合する
  7. 改善するページと仮説を一つから三つ決める
  8. 実施日を記録し、次月に比較する

よくある誤り

  • ページビューだけを成果にする
  • 全体平均だけを見る
  • 計測設計を変えた日を記録しない
  • 自社アクセスやテスト送信を除外しない
  • フォーム開始を問い合わせ完了として扱う
  • Googleタグを複数経路から入れて二重計測する
  • 小さな母数の率を断定的に評価する
  • GA4と広告・CRMの定義差を無視する

よくある質問

毎日GA4を見る必要はありますか

通常は週次で異常を確認し、月次で改善判断を行えば十分です。広告やキャンペーン中は確認頻度を上げます。

アクセスが少なくても分析できますか

できます。ただし短期間の比率に振り回されず、数か月単位で傾向を見ます。問い合わせ内容や営業現場の情報も重視します。

どのイベントをキーイベントにすべきですか

売上や商談につながる重要行動を選びます。問い合わせ完了、資料請求完了、応募完了などが基本です。スクロールや一般的なクリックをすべてキーイベントにすると成果が見えにくくなります。

GA4の数字が他のツールと一致しないのはなぜですか

ユーザー識別、セッション、日付、タイムゾーン、同意、フィルタ、アトリビューションなどの定義が異なるためです。完全一致を求めるのではなく、同じ条件で継続比較します。

まとめ

GA4では、ユーザーや表示回数だけでなく、流入元、ランディングページ、エンゲージメント、キーイベントを一続きで確認します。BtoBホームページの最終評価は、問い合わせ件数に商談品質や受注結果を重ねて行うことが重要です。

株式会社サーハビーでは、札幌の企業向けに、GTM・GA4の導入、問い合わせ計測、Search Console連携、月次レポート、改善提案まで支援しています。数字を集めるだけで終わらせず、営業や採用の成果につながる計測設計をご相談ください。

参考資料

  • Google Analytics ヘルプ「エンゲージメント率と直帰率」
  • Google Analytics ヘルプ「ユーザー指標について」
  • Google Analytics ヘルプ「キーイベントについて」
  • Google Analytics ヘルプ「推奨イベント」
  • Google Developers「イベントを設定する」

お問い合わせ

CONTACT

WEB制作、マーケティング、運用のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ