ホームページを整えても、写真がどこかで見た素材ばかり、文章が「高品質・丁寧・信頼」の繰り返しでは、会社ごとの違いは伝わりません。一方、自社の写真を増やし、社長の言葉をそのまま載せれば自社らしくなるとも限りません。
自社らしさは、奇抜な表現ではなく「誰に、どのような姿勢で、どんな仕事をしているか」が写真とコピーで一致したときに生まれます。本記事では、札幌のBtoB企業が、実際の仕事を根拠に写真と文章を設計する方法を解説します。
自社らしさは見た目だけでは作れない
ブランドカラーや書体は印象を整えますが、会社の中身を説明するものではありません。まず、顧客に覚えてほしい特徴を事実から決めます。

たとえば次のような特徴です。
- 現地確認を重視する
- 専門用語を避けて説明する
- 小ロットでも工程を変えず検品する
- 設計から保守まで同じ窓口が担当する
- 北海道内の気候や物流条件を考慮する
この特徴を、コピーでは主張と根拠で、写真では行動と環境で示します。
写真とコピーを別々に作らない
撮影後に空いた場所へ文章を置くのではなく、ページごとに「伝える事実」を決め、写真とコピーへ分担します。
| 伝えたいこと | 写真で示すもの | コピーで補うもの |
|---|---|---|
| 現場確認が丁寧 | 測定、記録、確認の場面 | 何を、なぜ確認するか |
| 社内連携が早い | 部門をまたぐ実際の受け渡し | 担当範囲と連絡方法 |
| 技術に根拠がある | 設備、道具、検査、成果物 | 基準、資格、工程 |
| 相談しやすい | 受付や相談場所の自然な様子 | 初回相談の流れ、返信目安 |
| 地域に対応する | 札幌や道内の実際の現場 | 対応地域、季節条件 |
写真だけで説明しにくい条件は文章で補い、文章だけでは抽象的な主張を写真で裏づけます。
撮影前に作る「被写体リスト」
撮影当日に思いつきで歩くと、会議、パソコン、集合写真へ偏ります。事前に次の被写体を洗い出します。
人
代表者、営業、現場、受付など、顧客との関係が分かる役割を選びます。全員を撮る必要はありません。
行動
相談、測定、設計、製造、検品、梱包、報告、保守など、価値が生まれる瞬間を選びます。
道具と設備
長く使われた道具、独自の治具、車両、サンプル、検査機器などは、会社固有の仕事を伝えます。
場所
外観、入口、事務所、工場、倉庫、現場など、取引相手が訪問や発注を想像できる場所を撮ります。
成果物
完成品だけでなく、途中の比較、断面、梱包、納品状態も有効です。顧客情報や機密が写らないようにします。
ありがちな写真から抜け出す構図
同じ人物でも、正面で笑う写真だけでなく、仕事との関係が分かる構図を用意します。
- 引き:職場全体と人の役割を見せる
- 中距離:工程や対話の様子を見せる
- 接写:道具、素材、判断の細部を見せる
- 俯瞰:複数の部品や資料の関係を見せる
- 背後:顧客が一緒に現場を見る感覚を作る
- 季節・時間:札幌の冬、朝の準備、閉場後の点検を伝える
一つのページで同じ距離の写真を並べず、役割に応じて変化を付けます。
自社写真で注意すること
安全と機密
安全装備を外した演出や、通常と異なる作業姿勢は避けます。顧客名、図面、個人情報、端末画面、入退室情報が写り込まないか確認します。
肖像と掲載許可
社員、顧客、協力会社、通行人について、撮影とWeb掲載の許可範囲を確認します。退職後の扱いも社内ルールにしておきます。
更新可能性
制服、設備、建物が変わる可能性を考えます。差し替えやすいよう、写真の元データ、使用ページ、撮影日を管理します。
自社らしいコピーを作る4段階
1. 顧客の困りごとを書く
「何を提供するか」だけでなく、依頼前にどんな状況があるかを具体化します。
2. 自社の行動を書く
丁寧、柔軟、迅速と評価語で終わらず、実際に何をするかを書きます。
3. 根拠を添える
工程、設備、担当体制、資格、実績など、主張を確認できる材料を付けます。
4. 顧客に起きる変化を書く
作業内容だけでなく、判断しやすくなる、手戻りを減らせる、社内説明がしやすくなるなど、顧客側の価値へつなげます。
抽象表現を具体化する例
「迅速に対応します」であれば、実際の運用に合わせて次を説明します。
- 受付後、いつまでに一次回答するか
- 誰が内容を確認するか
- 緊急と通常をどう分けるか
- すぐに解決できない場合、何を連絡するか
「高品質」なら、検査項目、確認回数、担当者、記録、問題発生時の対応を示します。できていない運用を宣伝のために書いてはいけません。
写真とコピーの整合性を確認する
公開前に次を点検します。
- 写真の人物・場所・設備は実際の会社と一致するか
- コピーで述べた工程が写真でも確認できるか
- 写真が示す雰囲気と、顧客に約束する対応がずれていないか
- 同じ素材写真が競合サイトにも多く使われていないか
- 代替テキストが写真の内容とページ上の役割を説明しているか
- 画像サイズと圧縮が表示速度を損ねていないか
代替テキストはキーワードを並べる場所ではありません。たとえば「札幌 ホームページ制作 会社」のように詰め込まず、「担当者が公開前のページを複数端末で確認する様子」のように簡潔に説明します。
一日の撮影を無駄にしない準備
- サイト構成と各ページの目的を決める
- 伝える特徴を3〜5点に絞る
- 特徴ごとに被写体、行動、場所を割り当てる
- 必要な人物と許可を確認する
- 機密物を片付け、安全な撮影範囲を決める
- 天候に左右される屋外撮影の予備案を作る
- 横長、縦長、余白あり、接写を撮り分ける
- 公開後の差し替え管理方法を決める
よくある質問
社員が写真に出たくない場合はどうしますか
無理に出演させる必要はありません。手元を強調しすぎず、背後や引きの構図、設備、道具、成果物、場所でも仕事を伝えられます。個人を特定しない撮影でも同意を確認します。
素材写真は使わないほうがよいですか
説明補助として使えます。ただし、会社の実在性や仕事の証拠が必要な場所まで素材写真だけにしないことが重要です。自社写真と役割を分けます。
写真に文字を入れるべきですか
画像内文字はスマートフォンで読みにくく、更新やアクセシビリティにも課題があります。重要な見出しや説明はHTMLの文章として掲載し、写真は内容を補う役割にします。
コピーを社長の話し言葉にすべきですか
代表挨拶などでは個性が役立ちますが、サービス説明では読み手が判断できる明確さを優先します。本人らしい判断や姿勢を残しつつ、重複や社内用語を整えます。
まとめ
自社らしい写真とコピーは、見た目の個性を足す作業ではありません。顧客に覚えてほしい仕事の特徴を決め、写真では行動・道具・場所を、コピーでは理由・基準・効果を示します。
株式会社サーハビーでは、札幌の企業の現場や資料を確認し、撮影対象、ページ構成、コピーを一体で設計します。素材写真ばかりのサイトを見直したい、自社の雰囲気をどう表せばよいか分からないという段階からご相談いただけます。