UTMパラメータの付け方|SNS・メール・QRの流入を正しく測る

SNS・メール・広告・QRコードという4つの流入元を色分けした路線で一貫して管理し、同じ成果拠点へ集約する鉄道操車場

SNS、メール、広告、チラシのQRコードから同じページへ案内すると、UTMパラメータがなければ「どの施策から来た人が問い合わせたか」を正しく比較できないことがあります。一方、担当者ごとにFacebook、facebook、fbなど異なる表記を使うと、GA4では別の流入元として分かれてしまいます。

UTMはURLへ計測用の情報を追加する仕組みです。最初に命名ルールを決め、発行履歴を一元管理すると、SNS・メール・広告・QRコードを同じ基準で評価できます。

UTM付きURLの基本形

例:

SNS・メール・広告・QRコードという4つの流入元を色分けした路線で一貫して管理し、同じ成果拠点へ集約する鉄道操車場
https://office-sahabi.com/service/
?utm_source=instagram
&utm_medium=organic_social
&utm_campaign=2026_web_consultation
&utm_content=feed_case_study_01

実際には改行せず、一つのURLとして使用します。

https://office-sahabi.com/service/?utm_source=instagram&utm_medium=organic_social&utm_campaign=2026_web_consultation&utm_content=feed_case_study_01

主なパラメータ

パラメータ 役割 例
utm_source 具体的な流入元 instagram、newsletter、flyer
utm_medium 流入手段・媒体分類 organic_social、email、qr
utm_campaign 施策名 2026_web_consultation
utm_content 投稿・広告・設置場所の違い feed_case_study_01
utm_term 主に広告キーワード sapporo_web_production
utm_id キャンペーンID cmp_2026_004

GoogleはカスタムキャンペーンURLを使う場合、少なくともutm_source、utm_medium、utm_campaignを一貫して付けることを推奨しています。

サーハビー向けの基本命名ルール

1. 英小文字で統一する

UTM値は大文字と小文字を区別します。

  • 良い例:instagram
  • 避ける例:Instagram、INSTAGRAM、insta

正式名称よりも、社内で決めた表記を固定することが重要です。

2. 空白を使わない

単語の区切りはアンダースコアに統一します。

  • 2026_web_consultation
  • case_study_01

日本語や空白も技術的には利用できますが、URLが長く読みづらくなり、表記揺れも起こりやすいため、運用値は半角英数字とアンダースコアを基本にします。

3. sourceは「どこから」にする

媒体や配布元を記録します。

流入元 utm_source
Instagram instagram
Facebook facebook
LinkedIn linkedin
X x
メールマガジン newsletter
営業担当メール sales_email
チラシ flyer
展示会 exhibition
Google以外の広告媒体 媒体名を固定

FacebookとInstagramをまとめてmetaにすると全体比較は簡単ですが、媒体別の差が分かりません。細かく分析したい場合は別sourceにします。

4. mediumは「どの手段で」にする

手段 utm_medium
通常SNS投稿 organic_social
SNS広告 paid_social
メール email
QRコード qr
バナー広告 display
参照リンク referral
検索広告 cpc

mediumはGA4のデフォルト チャネル グループにも影響します。独自名称を増やしすぎると、Unassignedなど意図しない分類になる場合があります。

5. campaignは施策単位にする

おすすめの形式:

年_テーマまたは目的

例:

  • 2026_web_consultation
  • 2026_recruit_site
  • 2026_seminar_aug
  • 2026_service_renewal

開始日まで細かく入れると管理が難しくなる場合があります。同じ施策を年間で比較するのか、月別キャンペーンとして分けるのかを先に決めます。

6. contentでクリエイティブを分ける

同じキャンペーン・媒体内の投稿や設置場所を識別します。

  • feed_case_study_01
  • story_consultation_01
  • newsletter_header
  • newsletter_footer
  • flyer_front
  • flyer_back
  • booth_panel_a

画像ファイル名ではなく、人が見て施策を判断できる値にします。

媒体別の設定例

Instagram通常投稿

utm_source=instagram
utm_medium=organic_social
utm_campaign=2026_web_consultation
utm_content=feed_case_study_01

Instagram広告

utm_source=instagram
utm_medium=paid_social
utm_campaign=2026_web_consultation
utm_content=carousel_problem_01

通常投稿と広告はmediumで分けます。

Facebook通常投稿

utm_source=facebook
utm_medium=organic_social
utm_campaign=2026_web_consultation
utm_content=feed_column_01

メールマガジン

utm_source=newsletter
utm_medium=email
utm_campaign=2026_web_consultation
utm_content=header_cta

同じメールの上部と下部にリンクがある場合は、header_ctaとfooter_ctaに分けられます。

営業担当者からの案内メール

utm_source=sales_email
utm_medium=email
utm_campaign=2026_service_followup
utm_content=signature_link

担当者個人を識別する値や顧客名は、必要性とプライバシーを検討します。

チラシのQRコード

utm_source=flyer
utm_medium=qr
utm_campaign=2026_web_consultation
utm_content=front_main

展示会のパネル

utm_source=exhibition
utm_medium=qr
utm_campaign=2026_sapporo_business_event
utm_content=booth_panel_a

配布物と会場パネルが同じQRでは、どちらが読まれたか分かりません。設置場所ごとにutm_contentを変えます。

Google広告

Google広告とGA4を連携し、自動タグ設定を利用できる場合は、原則として自動タグを優先します。手動UTMを併用すると、設定や連携状況によって意図しない流入分類になる可能性があります。広告アカウントの運用ルールとGA4連携を確認してください。

QRコードの正しい作り方

  1. 最終的なリンク先URLを確定する
  2. UTM値を管理表へ登録する
  3. UTM付きURLを作る
  4. URLをブラウザで開いてリンク先を確認する
  5. そのURLからQRコードを作る
  6. 複数端末で読み取る
  7. GA4リアルタイムでsource・mediumを確認する
  8. 印刷前に最終校正する

短縮URLを使う場合は、リダイレクト後もUTMが残るか確認します。無料サービスの終了やリンク変更リスクも考慮し、自社管理の短縮URLが望ましい場合があります。

UTM管理表に必要な列

列 内容
発行日 URLを作成した日
担当者 作成・確認した人
リンク先 UTMを除いた正規URL
source 流入元
medium 手段
campaign 施策名
content 投稿・設置場所
term 必要な場合のみ
完成URL 実際に使用するURL
使用場所 投稿、メール、印刷物など
公開・配布日 開始日
備考 広告ID、終了日など

URLを発行する人を限定し、既存値を選択式にすると表記揺れを減らせます。

命名辞書の例

source

instagram
facebook
linkedin
x
newsletter
sales_email
flyer
exhibition
partner_site

medium

organic_social
paid_social
email
qr
display
referral
cpc

contentの接頭辞

feed_
story_
carousel_
header_
footer_
flyer_
booth_
signature_

新しい値を作ったら辞書へ追加し、既存値と重複しないか確認します。

URLを作るときの注意

既に?があるURL

既存URLにクエリパラメータがある場合、UTMの先頭は&でつなぎます。

https://example.com/page/?service=web&utm_source=newsletter...

日本語や記号

URLエンコードにより長い文字列へ変換されます。管理と共有を簡単にするため、UTM値には英小文字、数字、アンダースコアを推奨します。

URLの動作確認

  • 404にならない
  • リダイレクト後もUTMが残る
  • アンカーリンクが動く
  • フォームや決済が壊れない
  • QRコードで読み取れる
  • GA4へ期待値が入る

社内リンクへUTMを付けない

トップページからサービスページなど、自社サイト内のリンクへUTMを付けると、元の流入情報が上書きされたり、新しい流入として扱われたりして分析を乱す可能性があります。

サイト内のボタンクリックを測りたい場合は、GTMのクリックイベントやGA4イベントを使います。

個人情報や機密情報を入れない

UTMはURLに表示され、ブラウザ履歴、アクセスログ、共有画面などにも残ります。

入れてはいけない例:

  • 氏名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 顧客名
  • 商談内容
  • 非公開案件名
  • 個人を識別できる社員番号

campaignやcontentには公開されても問題のない管理値を使います。

GA4で確認する方法

リアルタイムでテスト

  1. UTM付きURLを別ブラウザまたはプライベートウィンドウで開く
  2. GA4のリアルタイムを開く
  3. 流入元、メディア、キャンペーンを確認する
  4. ページ表示やgenerate_leadを確認する

通常レポート

「レポート」→「集客」→「トラフィック獲得」で確認します。

主なディメンション:

  • セッションの参照元/メディア
  • セッションの参照元
  • セッションのメディア
  • セッションのキャンペーン

UTM付きリンクを初めて踏んだ利用者の獲得元を見る場合は、ユーザー獲得レポートの「最初のユーザー」系ディメンションを使います。施策ごとの訪問を比べる通常運用では「セッション」系を使うと分かりやすいです。

問い合わせまで評価する

セッション数だけではなく、次を比較します。

指標 判断できること
セッション 流入量
エンゲージメント率 内容との適合
サービスページ閲覧 検討行動
form_start フォーム開始
generate_lead 問い合わせ完了
セッションのキーイベント率 訪問に対する成果率
商談化・受注 実際の営業成果

QRコードが10セッションで2件、SNSが500セッションで1件なら、件数だけでなく母数と商談内容を含めて評価します。

よくある失敗

  • Instagramとinstagramを混在させる
  • emailとmailを混在させる
  • sourceとmediumを逆にする
  • campaignを毎回自由入力する
  • 投稿ごとの差をcontentで分けない
  • QRコードを全印刷物で使い回す
  • 自社サイト内リンクにUTMを付ける
  • Google広告の自動タグとの関係を確認しない
  • 個人名や顧客名をURLへ入れる
  • 発行管理表を作らない
  • リンク切れや計測を確認せず印刷する

公開・配布前チェックリスト

  • 正規のリンク先URLを確認した
  • sourceは命名辞書から選んだ
  • mediumは命名辞書から選んだ
  • campaignは既存施策と一致する
  • contentで投稿・設置場所を識別できる
  • 全値が英小文字と統一形式になっている
  • 個人情報・機密情報を含まない
  • 管理表へ登録した
  • リンク先を実際に開いた
  • GA4リアルタイムで確認した
  • QRコードは印刷前に複数端末で読んだ

よくある質問

UTMはSEOに悪影響がありますか

通常のキャンペーン計測に使う範囲では、UTM付きURLが直ちにSEOへ悪影響を与えるものではありません。ただし、UTM付きURLをサイト内リンクやサイトマップへ大量に掲載せず、正規URLを基本にします。

QRコードはsourceとmediumのどちらをqrにしますか

本記事のルールでは、sourceを配布物・設置元、mediumをqrにします。これによりチラシ、展示会、名刺などを比較できます。社内で別ルールを採用する場合も、途中で変えず一貫させることが重要です。

過去の表記揺れは直せますか

過去に収集済みのデータ自体を簡単に書き換えることはできません。今後のルールを統一し、Looker Studioなどで過去値をまとめる対応を検討します。

UTM付きURLを短くできますか

短縮URLやQRコードを使えます。ただし、リダイレクト先にUTMが保持され、長期運用できることを確認します。

まとめ

UTMは、utm_sourceで流入元、utm_mediumで手段、utm_campaignで施策、utm_contentで投稿・設置場所を統一して記録します。URLを作ることより、命名辞書、発行管理表、動作確認を継続することが重要です。

株式会社サーハビーでは、札幌のBtoB企業向けに、GA4・GTMの計測設計、UTM命名ルール、SNS・メール・QRコードの流入分析、Looker Studioでの月次可視化まで支援しています。媒体ごとの問い合わせ貢献が分からない場合は、現在の設定を整理するところからご相談いただけます。

参考資料

  • Google Analytics ヘルプ「URL生成ツール:カスタムURLでキャンペーンデータを収集する」
  • Google Analytics ヘルプ「トラフィック ソースのディメンション、手動タグ設定、自動タグ設定」
  • Google Analytics ヘルプ「キャンペーンとトラフィック ソース」

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